今回プロダクトマーケティング活動を行う上での『企業環境分析』について書いていこうと思います。なぜ、今回この議題で書こうと思ったのか。現在製作中のプログラムに企業を取り巻く環境分析の考え方を取り入れマーケティングフレームワーク再構築と分析シート作成の流れをプログラムの中で作りたいと考えており、今回テーマにあげてみました。
 現在、自社製作ソフトウェア『 Sales strategy planning sales』では現在環境分析において戦略立案シート作成項目でSWOT分析、コアコンピタンス分析の考え方を取り入れ、エリアマーケティングの項目では地域情報を「社会・経済・生活環境に関するデータ」「気候・地理・風土特性に関するデータ」「生活文化特性に関するデータ」「流通特性に関するデータ」「商品の市場特性に関するデータ」「競争市場に関するデータ」「自社に関するデータ」でデータ収集を図り並列関係で分析するアプローチを行っています。できれば今後はこのデータを更にストラクチャー化して相関化させながらシェア拡大における要因を抽出してデータシートで出力したいと考えています。この機会にアプローチ方法、分析手法を修正していければと思い企業環境分析について自分なりの考え方を書き出したいと考えています。

 さてまずは環境分析とはどのような目的で行い、どのようなアプローチで行うべきなのでしょうか。企業環境分析の目的は「企業外部環境分析で社会・地域・生活者・消費者の傾向を分析することでどういった要因を考慮に入れながらマーケティング活動を行うべきかを客観視」する目的で行われます。マーケティング活動を成功に導くための要因は何かということです。企業環境分析で重要な視点は『3C分析』と呼ばれるCustomer、Company、Competiter(消費者分析、自社分析、競合他社分析)の着眼点でアプローチを行っていきます。

 分析は定量的分析と定性的分析の二つの分析方法によって行われます。定量的分析から傾向を読みとり定性的分析によって特性と成功要因を抽出する流れが良いのかもしれません。

 3C分析の消費者分析では消費者をリサーチして社会全体のマクロ分析も含め生活者と消費者の二つの側面から環境変化、生活者・消費者動向、変化を分析します。自社分析は自社リソース分析、製品プロダクトライフサイクル、バリューチェーン分析などの企業資源価値分析によって自社の強み、弱みを分析します。競合他社分析においては競合他社と比較した自社ポジショニング、強み・弱みの分析を行っていきます。

 ではこの企業環境分析はどのような分析ツールによって行われるのでしょうか。分析は企業ごとに様々なツールを駆使して分析が行われますが、この生活者・消費者分析では生活者視点マクロ分析、消費者視点ミクロ分析、トレンド分析、ウェブマーケティング、前回記載したソーシャルリスニングなどの手法、自社分析においては価値連鎖(バリューチェーン)分析、SWOT分析、コアコンピタンス分析、PPM分析、競合分析においてはPPM(プロダクトポートフォリオマネジメント分析)による競合他社比較、市場での製品シェアポジショニングなどの考え方がベースとなりツールが作成されているようです。

 さてCustomaerである消費者分析においてはマクロ視点とミクロ視点でアプローチを行うことが必要です。マクロ視点とは消費者を含む社会全体の生活者視点であり、ミクロ視点とは生活者の一部である消費者、また別枠として未来の消費者を予測してアプローチを行います。イメージとしては生活者分類があり、その中に消費者分類、期待される消費者分類が含まれるイメージです。

 それでは生活者視点のマクロ分析はどのように行われるのでしょうか。生活者視点マクロ分析、現在取り巻く環境で何が行っているのか、企業にどのような影響を与えるのかといった外部環境要因を分析するアプローチで『PEST分析』などが一般的なようです。PEST分析はP(Policy)、E(Economic)、S(Social)、T(Technology)と外部環境を4つの外部環境要因に分類し生活者動向にアプローチを行い分析する方法で、例えばポリシーは製品に関連する法令改正、経済は原材料の高騰、社会は超高齢化社会への移行、テクノロジーはエネルギー産出方法、活用方法の多様化などできる限り製品に関連する項目を箇条書きでリストアップしていきながらどのような要因が存在して関連性があるのか、情報同士を相互に関連づけていきます。
 対して消費者視点ミクロ分析では『GCS分析』と呼ばれるアプローチ方法があります。G(Genre),C(Category),S(Segment)でアプローチを行い消費者動向を調査する方法があります。イメージは製品ジャンルの中にカテゴリ(製品カテゴリ)があり更にセグメント(カテゴリの中のセグメント)の区分けを行うイメージです。例えばAV機器全体、デジカメ、メーカ別機種などで分類をわけそれぞれの消費者動向と変化についてアプローチを行います。アプローチの仕方はユーザーの流入と流出状況、使用場面の変化、使用頻度の変化、価格帯の変化など項目を定型化してリサーチを行うとよいのかもしれません。最終的にはこの消費者マクロ、ミクロ分析によるデータをツリー化することでにデータ同士を相関させて市場分析に繋げ製品拡大要因を抽出することが目的となります。

 3C分析における「Customer」消費者に関してはこのような形でアプローチが行われます。
長くなりましたので続きはまた次回に。

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