企業環境分析の3C分析について前回に引き続き書いていきたいと思います。前回は3C分析における『Customer』消費者分析について書きましたが今回はCompany自社分析について。

 自社分析で使用される一般的な分析手法としてPPM分析、パレート分析(ABC分析)、バリューチェーン分析があります。

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 さてまずは自社分析手法で真先に挙げられるPPM分析(プロダクトポートフォリオマネジメント)について説明していきます。この分析手法の目的は市場成長率に対し競合他社の市場シェアと自社ポジショニングをメジャメントすることにあります。縦軸に市場成長率(市場魅力度)を横軸に相対的市場シェア(自社の強さ)を設定して基本は4分割、より市場が大きい場合は9分割、16分割して左上から花形商品、問題児、金のなる木、負け犬と設定して市場魅力度と自社シェアを確認することで今後のマーケティング戦略の立案支援を行います。例えば、市場成長率が高く自社シェアが高い場合はその商品は花形商品として自社の主力商品として位置づけされ更に拡大を図る戦略をとるべきと判断されます。また市場成長率が低く、市場シェアが低い商品は負け犬として位置づけされ今後撤退を視野にいれてマーケティング戦略を行います。

名称未設定2 次にパレート分析(ABC分析)と呼ばれる分析手法があります。この分析手法は、売り上げ実績によって商品ランクをAとBとCに分けて売り上げ構成比を占める自社重要商品の位置づけと確認を行うとともに見切りをつける商品をCランクから確認する手法です。ただこの分析手法で誤ってはいけないのは現在の位置づけであり将来的にCランク商品でもAランク商品として位置づけされることもあるため市場成長率をPPM分析によって確認を行いながら判断を行うことが必要です。
 このパレート分析はマーケティング以外でも製品在庫管理などでも用いられることが多く在庫管理を行う上で重要なアイテムを費用構成比によってランク付けを行い在庫管理の方法を検討することに使われる手法としても知られています。

 最後に自社リソース分析としてバリューチェーン分析についてもここでご紹介したいと思います。これはマイケルポーターによって提唱された分析手法でを商品販売までの工程を大きく支援活動と現場活動にわけ更に各々のプロセスを細分化してリソース上及び現場活動における強みと各プロセスの価値連鎖を明確化することでプロセス上のコストダウンと他社との差別化を図り競争優位を確立するための分析手法です。ここでいう支援活動とは経営資源と呼ばれる組織は一般的には人事、労務などの管理部門を指し、現場活動は更に生産活動と販売活動に分け、生産活動においては購買・製造・出荷、販売活動では販売・マーケティング、サービスとプロセスを分け最終的にマージンゾーンを加えます。そしてその商品価値を決定する全ての支援活動及び現場活動の各々の活動の価値連鎖を図表化して各プロセスの強みの明確化を図ります。この分析手法は支援活動及び現場活動での強みを発見することで、最終的には商品を他社商品と差別化を図ることが目的です。
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 その他、自社のマーケティングポジショニングの確認などが自社分析にありますが、それは次の競合他社分析で書いていこうと思います。それではまた次回。